投稿日2015年2月1日 運賃上限○○円バス

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概要

目的

  • 低迷する過疎地域の路線バスを再生する。
  • 公共交通の再生により、地域の活性化を図る。

実施概要

  • 路線バス(上限を低額の運賃設定とするもの)の利用促進施策を、アンケートや関係者による合同の現地調査により共通認識を醸成しながら、検討する。
  • 検討した利用促進施策を実証しつつ、様々な利用促進のための工夫を同時に講じることで、低迷する過疎地域の路線バス・公共交通の再生による地域の活性化を図る。

 

期待効果

その他、特徴的な効果

  • 路線バスの再生を含めた過疎地域の公共交通体系の再構築につながる。
  • 観光客などの来訪者にとっても利用できるバス交通となり、地域振興となる。また、地域振興の観点でバス交通を捉える考え方が住民に浸透する。
  • 自家用車利用の抑制による使用燃料削減と交通事故の抑制につながる。

実施内容とポイント

全体を通じたポイント・考え方

地域のバス運行事業者との協働で行うこと、利便性向上策を同時に講じること、広く子供からお年寄りまで周知を徹底することが重要。

ステップ1現状把握とニーズ調査

実施内容 自治体内公共交通の現状把握と利用者のニーズ調査等を行う。
ポイント・考え方
  • アンケートや関係者による合同の現地調査を行う。
  • 「乗車する人」や「バス運行事業者」のニーズを調査する。
  • 現状の利用促進策、財政負担、関係法令等を確認する。

ステップ2施策立案と体制強化

実施内容 調査によって得た情報をもとに、路線バス(上限を低額の運賃設定とするもの)の利用促進・再構築に向けた施策を検討する。同時に、施策立案実現のための体制を強化する。
ポイント・考え方
  • 機動的かつ横断的に施策立案実現ができるよう、自治体だけでなく、市民、事業者と共に考えるためのネットワーク会議等を組織する。
  • 自治体内部にも様々な意見、提案を検討できるような組織を設置する。(組織横断型のプロジェクトチーム等)

ステップ3利用促進策の実証

実施内容 区間を定めてのモデル運行により、利用促進策の効果や課題の実証を行う。(低額運行と分かりやすく、使いやすい公共バス交通の実証運行)
ポイント・考え方
  • 低額運行と利便性向上(ダイヤや停留所、販売窓口の改善等による、分かりやすさや使いやすさの向上)のそれぞれについて、実証を行う。
  • 併せて利用促進策を検討する。

 

ステップ4エリアの拡大と利便性向上策の実施

実施内容 低額運行エリアの拡大やさらなる利便性向上策の実施、利用者への周知の徹底を行う。
ポイント・考え方
  • 実証結果に基づき、利用状況、財政負担などを考慮し、運行事業者と調整しながら実施する。
  • 他の利便性向上策としては、次のようなものが挙げられる。
  • パターンダイヤの導入、利用者ニーズに基づくダイヤ改正、鉄道接続強化
  • バス路線の見直し(既存バス路線の経路変更、延伸)
  • 路線でつながる近隣への運行拡大
  • バス停留所の増設・改善、病院やショッピングセンターへの玄関口へのバス車両の乗り入れ、フリー乗降区間の拡大
  • お得な回数券の販売窓口の拡大
  • ノンステップバス・低床車両の導入、車両の小型化 等々
  • 路線図入りのわかりやすいバス時刻表の発行(全ての公共交通情報を網羅)
  • 利用者アンケートの実施(定点観測)、高校生・老人会との対話集会の実施
  • 自治会・学校・団体等への利用呼びかけ
  • 地域参加型の活動(出発式演出、バス停ベンチ・待合所のボランティア設置)
  • バス運転手による幼稚園・保育所への出張講座(バスの乗り方、絵本の読み聞かせ)等々

実施主体・協働・推奨される自治体

実施主体

自治体、運送事業者

住民・行政参加度

総合
住民・事業者3:行政主体3
資金
行政主導4:住民・事業者2
マンパワー
住民・事業者4:行政主体2

協働によりどのような相乗効果を期待できるか

単なる生活の移動手段にとどまらず、観光客などの来訪者にとっても利用できるバス交通となり、地域振興の観点でバス交通を捉える考え方が住民意識として増幅している。

推奨自治体の自然・社会的要件等

  • 人口規模は問わないが、過疎地域等によりバス運行事業者へ対して多額の財政支出額(支援額)をしていること。
  • 運行数も限られている中で、バス路線上に病院、高校など主要施設があること。
  • 自家用車による交通弱者の送迎が地域で確認でき、転換させる一定の需要が見込めること。

参考事例

自治体名京丹後市
事例名上限200円バス