投稿日2015年2月1日 フィフティ・フィフティ(公立学校における光熱水費節減分還元プログラム)

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概要

目的

・公立学校における、省エネ行動実践による環境教育を進める。

・公立学校における、CO2削減を進める。

・自治体の経費節減(予算の有効活用)を進める。

実施概要

公立学校において、児童・生徒・教職員が協力し、電気、ガス、水道などの省エネ活動を行う。年度末などに、自治体は、節減できた光熱水費の予め決めた一定割合を、学校が自由裁量で使えるお金として還元する。これにより、温暖化防止、環境教育、公費有効活用を推進する。

期待効果

その他、特徴的な効果

子どもを通して、家庭の省エネへの波及効果も期待できる。

実施内容とポイント

全体を通じたポイント・考え方

公的な教育現場において、経済的インセンティブを導入することがポイント。

原資がかからない上、教育に必要な経費を生み出すwin-win手法である。

ステップ1実施体制づくり

実施内容 学校と関係部署(その経費を管理する教育委員会や環境担当部署等)による実施体制をつくる。
ポイント・考え方
  • 自治体の温暖化防止活動の一環として位置づけ、効果を上げるために、極力、環境関係の部署と教育委員会が連携して実施する。

ステップ2還元システムの構築

実施内容 関係者で協議を行い、節減できた光熱水費の一定割合を、学校が自由裁量で使えるお金として還元するシステムを構築する。(対象学校(希望校のみor全校)、対象項目(電気、ガス、灯油、水道、ごみ量)、還元割合(自治体:学校=50:50、30:70など)は、様々に設定が可能。 還元額の一定割合を校内の緑化など環境目的に指定することも可能。)
ポイント・考え方
  • 節減を評価するための基準値(複数年実施する場合は、固定値とするケースと変動値とするケースがある。)は、年度による気候や価格の変動を考慮し、前年度比よりも、過去3年間平均など複数年度の実績を用いる。
  • やる気を引き出すために、自治体全体および学校ごとのエネルギー使用量およびCO2削減量の目標値を設定する。
  • 実施内容や進捗状況を父母等と共有できるシステムとする。

ステップ3学校での省エネ活動実施

実施内容 各学校で、省エネ活動を実践する。(実施期間例:6月〜1月、4月〜3月など)
ポイント・考え方
  • 教職員向けの省エネ講習ができれば、効果が上がりやすい。
  • 予算があれば、教材や省エネ機器(ディマンドコントローラーなど)を導入する。
  • 複数校で実施する場合、各校の進捗共有を行う。

ステップ4評価

実施内容 各校が基準値より削減できたエネルギー量および金額を算出し、取り組み内容を評価する。
ポイント・考え方
  • 学校間の比較は、規模や過去の取り組みの違いも考慮する必要があるので、数値だけでなく、取り組み内容を含めて評価する必要がある。

ステップ5還元

実施内容 予め決めた還元システムに基づき還元、表彰する。(年度内還元型、次年度予算上乗せ型などがある。)
ポイント・考え方
  • 還元額の使途は、ある程度自由裁量を持たせつつも、極力、さらなる省エネにつながる使途を自ら選択できるように促す(省エネ機器や再エネ設備の導入など)。

実施主体・協働・推奨される自治体

実施主体

行政

住民・行政参加度

総合
行政主導
資金
行政主導
マンパワー
行政主導

協働によりどのような相乗効果を期待できるか

基本的にすべて行政が行う活動だが、子どもを通して、家庭の省エネにつなげる効果が期待できる。

推奨自治体の自然・社会的要件等

自治体の規模や地域特性は問わず、システム構築が可能。

参考事例

自治体名北海道札幌市、東京都杉並区、和歌山県、山口県宇部市、兵庫県三田市 ほか
事例名公立学校における省エネプログラム「フィフティ・フィフティ」
参考URLhttp://www.foejapan.org/climate/fiftyfifty/img/H17manual.pdf http://www.city.ube.yamaguchi.jp/machizukuri/kankyouhozen/shouene/fifty_fifty/index.html